About CG
-CGについて-
私は、デザイナーという仕事の上では主にAdobeのイラストレーターというソフトを使って、ベクターグラフィック系のデザイン画を描いていますが、これからのデザインの世界では、3D画像が間違いなく主流になるでしょう。そこで、私にとっての3D画像の研究も兼ねて、それらのテクニックなどを公開してゆきたいと思います。
服飾付属品の世界において、デザイン画は、クライアントの言葉での指示、ラフデザイン画を元に、イラストレーターでデザイン画(というより3面図に近いものですが)を起こし、それを以ってクライアントのアプルーバルを得、その後に試作品の製作に入ります。
加工は主にNC加工機、または手作業で行われるのですが、なぜ、ここでCADソフトが使われないのでしょうか?
それは、業界の特色であるとも言えますが、デザイン性が重要視され、またロゴタイプが入ることの多いこの業界では、それらの作図にはCADよりもイラストレーターのようなベクターグラフィック系ソフトの方が向いているからなのです。しかし、困ったことに、イラストレーター形式のデータを読み込める3Dソフトは非常に限られています。
そういう点では、どのようなデータ形式でデザイン画を起こすか、という問題はこれからかなり重要になってくるのではないでしょうか。
さて、私の場合ですが、あくまで研究・演習の範囲で、と製作する3D画像については、基本的にフリーウェアの3Dソフトを使っています。私が初めて3Dソフトを入手したときは、7,8万もかけて、それでも非常に限られた機能しかなかったのですが、今やフリーウェア(あらゆる意味で完全無料ということではありません)でも、組み合わせて上手に使いこなすことでかなり高度なことができるまでになっています。
まず、基本的な図面を起こすためのソフトウェア。これはベクターグラフィック系のソフトでなくてはなりません。拡大したらピクセルのギザギザが見えてしまうようなソフトでは、作図は不可能だと考えましょう。
ベクターグラフィック系ソフト(ドロー系、などとも言いますが)といえば、まず、アドビのイラストレーターです。
線一本引くにもある種のコツ、慣れが必要なクセのあるソフトですが、これはベクターグラフィック系ソフトである以上、避けられません。ただし、この手のソフトは慣れてしまえば、一般のお絵描きのように、「手の動き」の技術を必要とはしませんので、場合によってはこちらの方が描きやすいという人もいるでしょう。
このベクター系グラフィックソフトは、入手については、基本的にお金です。買うしかないと思って下さい。私も、補助的に使おうと散々フリーウェアを探したのですが、とうとう見つかりませんでした。
ただし、ワードやエクセルについている機能としてのソフト、また、市販の中では安価なものもありますし、シェアウェアでもこの手のものはあります。その際、注意しなくてはならないのは、どのようなファイル形式の入出力をサポートしているか、です。データが作れても、それを運用できないのならそれは無意味です。
デザイナーとしてCGを描こうと思うのならば、ここは清水の舞台から飛び降りて(笑)アドビのイラストレーターを購入して、頑張って使いこなせるようになりましょう。
次にラスターグラフィック系ソフト。これはペイント系ソフトとも言われ、一般にパソコンで絵を描く、といえば、この系統のソフトです。マウスの動きが直接「目に見える形の絵」になる、という点で、非常に直感的に扱える半面、「手の動き」の技術がそのまま絵の完成度につながるため、「絵が苦手」という人は、まず、「苦手」を克服しない限り、使えない、と思って下さい。
ただ、ラスターグラフィック系のソフトは入手も容易で、ウィンドウズに付属の「ペイント」でも結構高機能なことができます。それに、今やラスターグラフィック系のフリーウェアはアドビのフォトショップに負けない高機能なものもありますし、フォトショップ形式のデータをサポートしているものもあります。
画像データをJPEGなどの形式で作成すればいい、というような場合ならば、フリーウェアでもよいかも知れません。
ただし、JPEG形式は万能ではありません。
JPEG形式のデータは、データ量を抑えるために、負荷逆圧縮ということを行っています。これは、いったん作られたデータはそれ以前の緻密さを失っています。後から拡大してみたらギザギザだらけ、ということもありますので、注意して下さい。
次に3D画像作成ソフト。入手が容易(価格的に)で、なかなか高機能なのは、恐らくShadeでしょう。
ただ、私は未だ研究中ということもあり、Shadeは持っていません。
全てフリーウェアでなんとかしています。
このページをご覧になって、フリーウェアで、ここまで出来る、また、フリーウェアでできることの限界はここだ、というのを実感して下さい。
3Dデータ作成ソフトの種類は大まかに2分できます。
モデリング
レンダリング
モデリングというのは、3面図のようなもので、大きさ、形などのデータを作ることです。物体の質感や光と影のバランスなどはこのソフトの範疇ではありません。
それでも、簡単に物体に着色し、擬似的に光と影を表現する機能はたいがいありますから、形状のバランスを見るくらいのことはできます。
私は3DACEとメタセコイアいうフリーウェアを使っています。
次にレンダリングというのは、物体に光を当てたときの見え方や影の出来方、また表面の質感などを表現するもので、10年ほど昔、「レイトレーシング」などという言葉が流行したのを、パソコンに詳しい方ならご存知でしょう。
私はPOV-Rayというフリーウェアを使っています。
モデリングソフトウェア
実はモデリングソフトウェアにも大まかに2種類あります。平面画像作成ソフトのラスター系・ベクター系のソフトのような関係で、
ポリゴンエディタ
スプラインエディタ
と呼ばれます。
皆さんが3Dといえばイメージするようなワイヤーフレーム画像は、基本的にポリゴンデータだと思って下さい。これは空間に点を置き、もう一つの点との間に線を描いてこれをつなげていったものです。ポリゴンエディタは曲線を描けないので、直線を細分割することで曲線を擬似的に描きます。
スプラインエディタは、空間に曲線を描くことのできるモデリングソフト(モデラーなどと言います)です。物体を作成する上で非常に表現力に優れている反面、やはり、クセがあり、慣れが必要です。
さて、私は、モデリングについては、スプラインエディタは使っていません。
個人的には、現在の時点で必要性がないのです。
なぜなら、データを汎用的に使わなくてはならないこの業界において、データ形式のデファクトスタンダードが存在しない上に、NC加工機などにデータを渡すことを考慮すると、DXF形式(ポリゴンデータ形式)で出力する必要があるのに対し、スプラインデータをポリゴンデータにコンバートする際のアルゴリズムにも、デファクトスタンダードがないからです。
※これは、あくまでファッション業界に視点を置いての話です。
ボタンやアクセサリーなど、小さなものを扱う際に、データ変換くらいで目に見える誤差が出るようでは使い物になりません。
レンダリングソフトウェア
これも、色々探しました(^^;
実はかなり敬遠していたのですが、結局POV-Rayに落ち着きました。モデリングも可能なもので、CALIGALI trueSpaceというのがあり、これの古いバージョン(英語版)が無料ダウンロードで使えるのですが、周囲の映りこみ表現が弱く(最新バージョンはわかりませんが)、結局使用をあきらめました。
※ただし、このバージョンでも、ブーリアン演算機能は便利に使えます(^^)
特に付属品業界でデザインする人にとって、ブーリアン演算機能は非常に有効ですね(^^)